Theピーズのライブ
昔、Theピーズのライブを見に秩父へ行ったことがあります。
私はその時千葉に住んでいたので、初めて行く秩父は旅行へ行く感覚でした。一人だったので心細さもありましたが、Theピーズのライブがとても楽しみでした。
名曲「バカのしびれ」が新曲の時だったので、その曲が生で聴けることを期待しながら、電車にウキウキ揺られていました。
秩父に着いたのは夕方ごろで、ライブの開演時間まではまだ時間があり、散歩がてら秩父の街を歩きました。鳥居が見える商店街や、のどかな住宅街の小道をぶらぶらしていました。
そして開演時間の30分前くらいにライブ会場へ向かってみると、そのライブハウスの前のベンチにベースボーカルの大木温之さんが座っていました。
私は嬉しくて興奮して、失礼だとは思いながらも、ハルさんに声をかけてしまいました。
「ファンです。頑張って下さい。」みたいなことを言ったと思います。
緊張でガチガチになってしまい、何を言おうか話しかけるギリギリまで考えていました。他にもっと言葉はあったかもしれませんが、そんなことをしゃべってしまいました。
そうしたら、ハルさんが少し置いて「どうも。」と言ってくれました。私は嬉しくて緊張して、思わずライブハウスから離れた路地まで早足で向かい、そこへしゃがみこみました。呼吸を整え、あーもっとこう言えば良かった、あー言えば良かったと後悔しつつも、楽しみにしていたTheピーズのライブで憧れのハルさんと言葉を交わせたことが、心の底から嬉しかったのです。
ライブは最高でした!聴きたかった「バカのしびれ」も、好きな「手おくれか」も、「井戸掘り」も聴けました。
感動して時間を忘れてしまいそうでした。ライブが終わり、その会場にまだいたい気持ちを抑えながら、最終電車に乗り遅れないよう、駅まで走りました。
私の一生の思い出です。